2008/07/12

みょうなカリスマ(その2)

 ドラマ「監査法人」では、主人公の友人がベンチャー起業家のホープとしてもてはやされます。これがまたみょうに前向きな男で、いやなことを忘れさせてくれる雰囲気。そうして全国の高齢者からフランチャイズ権料として大きなお金をかき集め、会社を上場させるのです。この男、金のためにやっているなどとは決していいません。若者の未来を切りひらくのが使命だ、などとうそぶいています。聞いていると夢がある。冷静に考えればビジネス的には破綻しているのに、夢を感じるから「いける」ような気がする。そうすると高齢者が多額の権利料を出資する。カレンシーの交換で考えると、ある意味で理に適っています。しかし、前回も書いたように、この手のカリスマは長続きしませんね。次回最終回には破綻しそうです。理由はいくつか考えられますが、ひとことで言えば夢は覚める、ということではないでしょうか。欲は限りないとしても、欲に応えるには限度がありますよね。金もいくらでも入って来るというわけではない。
 もうひとつ興味深いのは、このように金が集まる話しには、それに群がる黒幕のようなものがあるということです。ドラマでも暗示されていました。彼らと交換を始めたら、止めるのは難しい。またなんとか受け取らせようとするカレンシーを断るのは難しい。まずはこちらに信念があることが、欠かせないでしょう。
 目の前にお金が来たときにどうしようかな。私の場合、手が出そうになるとは思いますが(^_^;

2008/07/11

iPhoneと影響力

 今日はiPhoneが販売開始され、驚くほど多くの人が徹夜してまで買いに走りました。
 この影響力、やはり何か新しいことが始まる、というワクワク感がカレンシーになっているとしか言いようがありません。私はAppleの広告の一貫したデザインが好きです。時間がたつとデザインの一貫性はくずれることが多いだけに、このあたりにも秘密があるように思います。本当に何かが起こるような気がするんですね。この点、学べるなと私は思います。一方、昨日も書いたように、消費を喚起するような影響力は、長続きしないような気もします。どうなっていくでしょうか。
 さてiPhone。私自身もほしいのですが、Softbankがつながらないことも知っているだけに、しばらく様子見ですね。

2008/07/10

今日のボイストレーニング


 声楽家でナポリターナ歌手の天地りつ子先生の元で、発声の訓練を受けています。発声は呼吸の仕方、体の使い方の調整ですね。私は歌い手を目指しているのではなく、声の出し方自体の改善を目指しています。今月から先生のイタリア料理店が木曜日も営業となるので、今日は先生の音楽室で行われました。みぞおちあたりから声を出すのが、今の目標です。大地から息を送るという当初の目標よりも、手前になりました。実はなかなか難しいのです。このトレーニングの後は、からだもすっきりです。それだけ効果的な身体使いなのでしょう。
 天地先生のサイト
 イタリア料理 ザオー

みょうなカリスマ

 カリスマ的なリーダーたち。そのなかには、欲望のかたまりで醜いなあ、品がないなあ、と思われるような人達もいます。ところが人を惹きつけるんですね、こういう人たち。一緒にいるとなんとなく興奮するんですねえ。すごい影響力なのです。私はそういうたぐいの人についてあまり言及したくないのです。それは彼らの影響力に対する嫉妬から(^^ゞ
 これをカレンシーの交換で考えてみましょう。消費や権力欲は誰にでもあるでしょう。でも社会生活を送っていく中では、こういう欲求を表に出せません。個人的な欲望は「私利私欲」などと言われて、人間関係の中ではあまり歓迎されていないですね。そこに欲望の表出にオープンな人が来ると、なんとなく自分も欲望に正直になれる。この気持ちよさ!好きなことを言えたり、思い切り飲んだり、買い物したり!本当の自分に戻れるような気がする。自分に正直なのはなんと心地よいのか!これは大きなカレンシーです。これが”怪しい”カリスマが、外から見ると怪しいなあ、と思いながらも惹きつけられる理由でしょう。
 これに抗するには、自分自身で自分自身の欲望に正直でいることしかないのではないかな。そうして私欲をコントロールしていくしかないのではないでしょうか。
 一方私の見るところ、なぜか上述のようなリーダーは、あまり長続きしませんね。どこか信頼されないのです。興味深いです。

2008/07/08

日刊工業新聞にアラン・コーエン登場


 7日の日刊工業新聞に、アラン・コーエンが登場しました(著者登場)。7月7日は、インフルエンス・テクノロジーの設立記念日でもあり、いいプレゼントでした。中野さんありがとうございます!
(写真は、来日時の集合写真。右からアラン・コーエン先生、高嶋薫、大坪克行さん(税務経理協会)、そして私)

セミナーの顔(大阪編)


 ウィルソンラーニングのLFG(成長のリーダーシップ)参加者の方。LFGもアラン・コーエン、デビッド・ブラッドフォードのコンテンツ(Power Up)です。
 今回のセミナーも、みなさんのおかげで楽しみました! みなさんにはチームへの影響力を高めて、いい仕事してほしいですね。
 Iさんのこのコメント、2度観たら、私がはずかしくなりました。宣伝みたいで。まあ、いいか。

2008/07/07

大阪の朝

 大阪城公園の朝です。これから一日、どのようなカレンシーの交換が行われるのでしょうか?


こちらはつづき。ラジオ体操でスタートです。

ビジョンを語る

 リーダーが示す明快なビジョンは、メンバーにとって価値あるカレンシーになります。
 ある組織のチームリーダーの方と、「うーん、やはりビジョンが不足していますね」というお話しになりました。メンバーのモチベーションが下がってしまうのは、ビジョン不足に原因があるだろうと。まずはこの点に気づかれたのはよかった。これからビジョンでモチベーションを高められる、そのスタートラインにたてました。
 ところが、カレンシーの交換で考えると、それが簡単ではありません。モチベーションが下がっている。これはリーダーから見ると、ネガティブなカレンシーです。メンバーがこのようなネガティブカレンシーを示すということは、実はリーダーがその以前からネガティブカレンシーをメンバーに渡してきた可能性があるのです。その結果、レシプロシティが働いて、メンバーがモチベーションを下げているのかもしれない。お話しをうかがいながら、このケース、きっとそれに違いない、と直観しました。
 リーダーがメンバーに渡してきたネガティブなカレンシーとは、何だったのか。私はおそらく長らくビジョンを示さなかったことだと思います。リーダーにビジョンを示してほしい。その期待を、長い間リーダーが裏切ってきたら、これは期待を裏切るという意味でネガティブなカレンシーとなってしまいます。それで、相手は「こちらも期待には応えないよ」という態度をとってくるというわけです。
 知らず知らずのうちに、期待を裏切っている相手はいませんか。思い当たれば、お返しする時期ですよ。

2008/07/06

不本意でも返さなければならない?

 不本意でも返さなければならない?そういうことがあるんですね。まず最初の問題は、ときには受け取らないわけにはいかないことです。受け取らないことが相手にとってネガティブなカレンシーになるからです。
 「今日は私が払いますから」「いいですよ、割り勘でいきましょう」といったやりとりが、「いや自分の分は払わせてください」「あんたも頑固だなあ。オレにのおごりじゃいやだってことかよ」のように発展すること、ありそうではないですか?「好意を受け取らない」のは、大きなマイナスのカレンシーになりえます。人の好意を大事にしないんだな、などと思われると以後の関係に微妙な陰を落とすから。相手との関係を考えると断れなくなってしまうのは、こういう背景があります。そして、しぶしぶであってもひとたび受け取ると、今度は返さなければならなくなりますね。
 この流れを断ち切るようなカレンシーを渡すよう心がければいいのですが。いかがなものでしょうか?