2009/11/25

40代の決意

 研修で40代の参加者のみなさんとお話ししました。この研修のねらいは、40代半ばのみなさんが、新たな方向性を見いだすことにあります。40-60代を元気にすごそうということ。もちろん影響力についても発見のポイントとなっています。同僚や上司を味方につけることが、いい仕事できるかどうかの分かれ目ですから。とくに次世代への影響力が、ミドル世代の課題。

 ある女性は、ご自身が子供たちをしかりながら育ててきたことを思い出されました。職場でも後輩、若手をしかる勇気をふるおうと述べていました。ある男性は自分はまだまだいける、後輩の支援よりももう一花咲かせる、と、また別の男性は、何年もとりまとめ役をやっており、自分は現役から離れたと思っていたが、吹っ切れた、と話されました。

 さて、ミドル世代ならではのカレンシーの交換は、これまでとなにが変わるでしょうか。

2009/11/22

映画 おくりびと

 アカデミー賞海外語作品賞受賞作「おくりびと」を、ようやく観ました。いいお話しですね。私が感銘を受けたのは、主人公が新しい、それも周囲が良く思わない仕事をしていく姿と、前職まで打ち込んできたチェロを弾く姿が重なっている部分です。仕事とは音楽を奏でるようにするものだ、人生は毎日の仕事の積み重ねだ、と感動したものです。

 その一方で、もう一つ物足りなさを感じたのも事実。主人公のまわりの人が、いい人過ぎるのかもしれません。出て行った妻は戻ってきてくれるし、友人は許してくれる、上司は個性的だけれども人間味にあふれている。主人公はこの体験を通じて成長しているにもかかわらず、地を這うような苦しみから得られた何かが、描かれていないからかもしれません。

 出て行くときに妻が言います。「これまであなたの言うようにしてきました。だから今度は私の言うことを聞いてください」でも主人公は、嫌だと言います。これだけカレンシーを受け取ってきて、何のお返しもしてないじゃないですか。そこが不自然な気がしたのだと思います。そういう意味では、最後に父を赦す。ここにむしろ西欧的なニュアンスを感じ、アカデミー賞受賞は納得できるね、と家では話していました。

 そうはいっても、美しい景色と人の優しさ。いつかまた観たくなる映画だと思います。