2008/08/23

グローバルな視点 1

 「影響力の法則セミナー」に参加された方のフォローアップのために、静岡までうかがいました。たまたま事業所が近所のかたが参加されていたのです。おふたりはエレクトロニクスメーカーと精密機器メーカーのプロジェクトマネジャーです。それぞれ学んだことを試行錯誤されたり、無意識に実践していたり、それなりに成果があったと手応えを感じました。
 おふたりのうちおひとりは、海外の拠点の品質管理のレベルを日本並みにすることが課題です。ところが、買収した海外企業の、プライド高い技術者は、いくら本社のマネジャーだからといって真剣に話しを聞くとは限りません。そこで、カレンシーの交換を意識されたのだそうです。「何を渡そうか、何を返そうか」と。相手がカレンシーと感じれば、こちらの期待に応えてくれる可能性も高まります。結局どうしたかというと、先方に役立つだろう手法とアイデアをフリップチャートに書き、部下に英訳させて説明したのです。これが効きました。「話しは聞くが何もしない」と思われていた「日本人マネジャー」。しかし、彼は他とは違うところを示したのです。話の途中から真剣みが高まり、最後には耳を傾けてくれるようになったのだそうです。相手の立場に立つことは必ずしも容易ではない。しかし真剣に考えれば、相手も動いてくれる。この発見こそ多くの悩めるリーダーにとって、大きな成果ではないでしょうか。
 この方、仕事に対する見方が大きく変化しているように感じました。次回続けましょう。

2008/08/22

ソフトボールの優勝

 北京オリンピック。ソフトボールで日本が金メダルを獲得しました。選手、関係者のみなさん、おめでとうございます。
 今回は、サッカーといいソフトボールといい、女性チームに見るものがあったように思います。チームとしての一体感がある。勝利への執念や気迫が感じられる。みなさんどう思われましたか?私は何となく今の日本の男女の現状を示しているようで、複雑でした。
 さてこの結果。女性が強いという見方もありますが、大金をもらっているプロが弱い、と考えることもできます。サッカーも野球も日本のスター選手ばかり。(サッカーはA代表ではないですが)年俸も女子サッカーやソフトの選手の数倍から数十倍でしょう。それなのに、男性の「代表チーム」は真の意味でチームになっていない。協力、コミュニケーション、コミットメント、気迫。いずれもイマイチ。チームに必要な要素を欠いています。これは高給取りが良い仕事をするとは限らない好例と言ってもいいでしょう。オリンピックの報奨金をもっと出せばいい、と言われるかもしれません。でも年俸何千万も何億ももらっている選手が、いくらの報奨金ならやる気になるのでしょうか。おそらく彼らは金で動くのではありません。彼らにとって、金は有力なカレンシーにはならないのでしょう。
 野球はまだ決勝トーナメントが残っています。ここから何かが変わることを期待しています。

2008/08/20

池田記念館

 富士通沼津工場にある、池田記念館を見学させていただきました。池田敏夫氏はコンピュータの天才。独自の国産コンピュータを開発、市場に出しました。このストーリーはプロジェクトXでも取り上げられたはずです。記念館には当時のFACOMが展示されており、稼働する姿も見られました。かたかたと軽快な音をたて、幾何の計算します。ディスプレイは、昔映画などで見たぴかぴかとランダム(のよう)に点灯します。このコンピュータは日大理工学部に納められ、YS11の設計に使われたそうです。先人の努力に大いに感激しました。
 ところがやがてIBM互換機の時代になります。ここですでに役員であった池田氏自身が、互換機への転換を図ります。この勇気ある決断が、結果的には会社を大きく飛躍させることになります。しかし、部下たちの失望も大きかったはず。もちろん、みずから切りひらいた独自路線に見切りをつけるなど、容易にできることではありません。どのような背景、思いがあったのか、ぜひ知りたいと思います。ジャーナリスト田原総一朗氏の『日本コンピュータの黎明 』に書かれているかな。読んでみることにしよう・・・
 少なくとも、私利私欲ではなくコンピュータと社会の未来を見据えていたに違いありません。

2008/08/17

ルーフバルコニーと小菜園



 学生時代の友人、柴田君のお宅を訪ねました。彼が結婚して以来もう1年。上級生としては新婚家庭を邪魔したくない。まあ、ちょっと遠慮していたかな。新居は豊島区内の10階。ここは周りが低層の上にルーフバルコニーつきですから、気持ちいいですね。まずは枝豆を収穫し、学生時代に親しんだ街を見下ろす。それから、新妻(いつまで通用する言葉でしょうか?3年ぐらい?)の手料理。この方は料理ジャーナリスト?だから基本的にはセミプロです。スープもトマトソースのハンバーグも、いずれも旨かった。
 20年もたてば、みんなそれぞれしがらみがあるんだなーという部分と、変わらないなーという部分が織りをなしていますね。松山千春をこんなに聞いたのは、今世紀初めてでした。その一方、みんな社会でそれなりの仕事をしている。ここはしがらみのなし得る技。レシプロシティが働いていますからね。