2010/09/10

強い自分

 居酒屋でビールを飲んでいたら、隣の席の若者の元気がいいのが印象的でした。「親父のボトルが入っている、もってきて」「代議士にいうこと聞かせてきた」「芸能人○○とは友達だ」。同席のちょっと年上の友人たちは、やや閉口気味でしたね。
 
 こういう言動が、否定的なカレンシーとなって、ゆくゆく彼の影響力を低下させていることを知ってくれたら、彼の潜在能力が社会に活かされるのになあ、と思いました。気をつけないとね。

ラグビーに恩

 NHKプレミアム8 という番組で、関東学院大学ラグビー部監督 春口廣氏のインタビューを見ました。春口氏といえば、関東学院を何度も優勝に導いた名将。早稲田の清宮元監督は、春口さんは教育者といってました。でも彼があんなに小柄だとは知りませんでした、156センチです。それで大男たちとラグビーやっているのに驚きました。日体大ではレギュラーだったそうですから。

 印象的だったのは、自分にはラグビーしかなかった。ラグビーのおかげで、小柄だというコンプレックスを乗り越えられた。だからラグビーには恩がある。恩返ししなければならない、といっていたことです。そうしてラグビーに集中してきたというわけです。

 恩を返そうという力はものすごく大きいですね。昔から親の恩を教えてきたのは、よく分かる気がします。本気で恩を返そうとする人は、力を抜かない。これはレシプロシティからしても納得がいきます。カウンセリングでは、内観法(内観療法)というのがあります。身調べといってお世話になったことを振り返り、カウンセラーに話すというものです。振り返るといっても、壁に向かって何時間もひとり人間関係を振り返るのです。内観もエネルギーがわいてくるのは、返そうとするからでしょう。ところが、恩を押しつけられると不愉快で抵抗したくなるところが、微妙ですね。

 春口氏の話でおもしろいのは、人じゃなくてラグビーに恩がある、という言い方。実は昨日の研修で、会社に恩があるといった方がいました。多くの人と巡り会えたのは、会社に感謝しているといわれるのです。春口氏も、他にできることがなかったといっていました。

 私たち、恩を感じるほど一つのことに向き合っていったら、強いことありますよね。でも今はいろいろな情報があって、目がくらみそう。若者たちにこそ知ってほしい世界だと思いました。みなさん、いかがでしょうか?