2008/08/30

大学でも・・・

 大学のような研究機関でも、上司だからといって部下を動かせるとは限らない状況のようです。学術的な領域では、わかい准教授や助教の方が知識がある。「知っている教授 知らない若い研究者」という前提はくずれていると。これは私たちの恩師からうかがったお話です。現代共通の課題のようです。だとすると、研究、教育とも組織的な力を十分に発揮するのは容易ではないですね。
 こうなると、教授にも、若い研究者にも影響力の法則が必要でしょう。若手には自分を活かすために、教授にはリーダーシップを発揮するために。現実はどうでしょうか。

2008/08/24

グローバルな視点 2

 前回のプロジェクトマネジャー(仮にAさんとしましょう)の見方の変化について、ですね。この方、上司の事業部長がとても教育熱心です。ですから、もっとグローバルな視点をもて、と常日頃言われています。グローバルな視点、といっても、どうやら具体的に手を取り足を取り教えてくれるわけではない。「もっと考えろ」というわけです。Aさん自身も、頭では分かります。しかし、いざとなると自分の担当分野だけしか考えなくなる。そうしてアウトプットしたものは突き返される、というくり返しだそうです。
 こうやって、より高い視点でものを見て、考える習慣が身に付くのだと思います。私たちどうしても自分の利益を考える。しかし、より高い視点で全体に目を配ると、他を優先させた方が全体的な目標達成になるような場合もあります。そんなときは、自分の利益を犠牲にしてでも、他を手伝うかもしれない。仕事の仕方が変わるわけです。ただし、これはリスクが大きいですよね。自分の目標が達成できないかもしれない。このリスクを乗り越えられるかどうかが、実は上司が期待していることだと思うのです。
 このようなリスクを冒す姿を見て、他のメンバーがAさんを助けてくれるようになる、つまりカレンシーを渡しているので、返したくなるかもしれない。この積み重ねがどうかを、上司は見ているはずです。Aさんの場合は、グローバルな視点に立脚した行動がとれるかどうか、ご本人のチャレンジだと思いました。この先社内外で影響力を高められるかどうかが、かかっているのに違いありません。