2010/01/14

釣りバカ日誌

 20年にわたる連作「釣りバカ日誌」が、今回の作品で最後になるそうです。言わずとしれた主人公と社長の釣りづきあいを描いた、コメディ映画です。鈴木建設という会社の仕事がどう動いているか・・・つい、観てきてしまいました。劇場で観るのは初めてです。

 主人公の浜崎(西田敏行)は仕事をさぼってばかりの、ぐーたら営業マンなのですが、実はよく売ってくる。今回もクライエントの引きこもる息子の面倒を見た縁で、ビル建設の案件を取ってきてしまう。お客さんに対して息子に対する接し方が良くない、と長々と説教してしまうのですが、そのおかげで相手は目を見開かされて浜崎に感謝する。ついでに、ビルの案件をこっそり教えてしまうというわけです。説教、というのがカレンシーになることって、結構あります。

 それから、やはり社長と主人公の交換。釣りを教えたり教えられたりしながら、主人公は社長にカレンシーを渡していきます。毎回社長(三國連太朗)が言うのですが、ほっとする家族の場所もカレンシーです。もちろんビルの受注も。その結果、社長から直接便宜をはかってもらい、好きな釣りを楽しむ。

 やはり、ビジネスも組織の人間関係もこうだよな、とあらためて感じますし、カレンシーの交換で仕事が動いているのは、洋の東西を問わず普遍的な原理と言えるでしょう。私には社長シリーズより勉強になりました。

 もちろん、笑わせてもらいました。1000円なのでおすすめ。見に行くべき、なんですけど、今日もお客さんは全部で4人でした。もったいないな。

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