NHKの新しい歴史番組を見る機会はほとんどありませんでしたが、今日は勝海舟の第二の人生、見ました。
無血開城が46歳。部下たちの恨みを買っているでしょう。静岡へ都落ちです。その上俸給もろくに払えない。ひとつ間違えば、血気盛んな部下たちは江戸を攻撃しようとする。そんなことになれば、徳川家は取りつぶしです。
そこで、勝海舟がとった手段は、久能山(東照宮がある)の警護に部下たちをあたらせる。彼らの徳川家への忠誠心を見抜いてのことです。私が感心したのは、このカレンシーが強力だったこと。半年間いくらかの俸給を払いながら平穏な久能山を守らせる。部下たちは、これで何かしないわけにはいかなくなる。そこで、自ら新しい土地を開墾させてくれと願い出て、それがお茶の産地牧ノ原台地になったのだそうです。
相手にとって、何がカレンシーになるか、よく見抜かねば。そのためにも、相手を理解することが何より大事です。海舟は、人心掌握術を掴んでいた、言い換えれば、カレンシーの的を確実にねらうことができていたんですね。結果を出す、というのはこういうことだとつくづく思いました。
一般的には、自分のいいところを見せようとしたりしてしまう。己を戒めなければと改めて思います。
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