2011/07/06

チャベス大統領の帰国と歌

 ベネズエラのチャベス大統領が帰国しました。キューバを訪問するなり入院。ガンの手術治療を受けていたのだそうです。帰国する大統領を歓迎する市民の様子が報道されていますが、その熱狂ぶりには驚かされます。
 このニュースで印象的だったのは2点。大統領がわざわざキューバに治療に行ったということ。キューバの医療技術は世界屈指といわれており、とくに医療による国際援助はキューバ外交の生命線とのこと。アメリカと対立するキューバ生き残りの戦術でもあります。この弱小国が、教育で成りたっていることは印象深いものです。
 もうひとつは、帰国した大統領が、空港で歌を歌ったという下り。へえ、と感心しました。動物番組など観ていると、しばしば雄が雌に性的アピールをするために、歌ったり踊ったりしています。歌や踊りは重要なコミュニケーションの手段なのです。人類も古くから歌でメッセージを伝えてきました。メッセージという意味のキリスト教のミサでは、必ず賛美歌が歌われます。今日、久しぶりにプロ野球の試合を観に行きました。試合前には国歌斉唱、試合中には熱狂的なファンがなにやらずっと歌っていました。歌はメッセージを伝えるだけでなく、人々の気持ちを高揚させます。そういえば、以前ロシアのエリツィン大統領は選挙戦で酔っぱらって歌ったり踊ったりしていましたっけ。ああ、プーチン首相も最近どこかで歌っていました。ロシアばかりかと思ったら、ある意味で当然ではありますが、中南米に位置するベネズエラでも歌うんですね。リーダーが!
 リーダーが歌うのが、メンバーにとってカレンシーになる国があるんじゃないでしょうか。日本はどうか。部長がカラオケでマイクを離さない、というのはイマイチですね。とはいえ、歌で人々を惹きつけられる部分はあるのではないかと思いますが、いかがでしょうか?
 今、菅首相が歌ったらどうか。それは絶対にやめたほうがいい。国民は今日の松本事件を含めて多大な負のカレンシーを受け取ってきたと思っていますから、何をやっても好かれないでしょう。あなたの上司には勧めますか?私はできるかどうかはともかく、何かを歌ったら何が伝わるのかを、考えてみる価値はあると思います。

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