2008/08/11

小塩先生とFor Others

 フェリス女学院理事長の小塩節先生から、フェリス女学院の歴史についてうかがう機会がありました。フェリス女学院は2010年に創立140周年を迎える、日本でもっとも歴史の長い女学校といわれています。そのモットーは "For Others" 他者のために、他者とともに、です。これは新約聖書、フィリピへの手紙から引用されているものです。今回うかがったのは、大正時代第3代校長のカイパー女史が、卒業式で述べた言葉「強い人格を他者への奉仕によって(in service to others)育む」でした。どうやらモットーとなったいわれはここにあるようです。
 この他者に奉仕することによって、人格が強められる、という考え方に、影響力の法則とのつながりを感じます。つまり、相手の立場に立とうと思えば、なかなか厳しいことです。他者との関わりは思うようにならないことばかりです。忍耐しなければならないことも多い。人生観が変わるのも、他者との関わりがきっかけであることが少なくありません。他者との関わりを通じて、自分が成長するという考え方は、私が影響力の法則に感じている魅力そのものです。若い学生にもそのようなメッセージを伝え続けたいと、あらためて思います。
 小塩先生とははじめてお目にかかりました。60年代から85年まで、NHKテレビのドイツ語講座を担当していらっしゃいましたので、お世話になった方、少なくないでしょう。お話しのおもしろさ、部下たちの心に寄り添う姿勢には、大いに感銘を受けた次第です。

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