2009/03/26

WBCチーム

 WBC日本優勝しましたね。昨日、優勝チーム記者会見をテレビで見ました。
 イチロー選手によれば「リーダーはいなかった。いらなかった」そうです。それだけ、全員が目標に向かって結集していたのでしょう。もちろん、彼の謙遜もあるかと思います。
 一方、原監督は「自分は何もしなくても、選手がやってくれた」といった話をしていました。これも謙遜でしょう。彼が選手を信頼して任せたこと、「侍ジャパン」のプライドを刺激したことが、大きなカレンシーとなったと思います。
 いずれにしても、よいニュースでしたね。

2009/03/23

人も羨む仕事?

 先日、ある先生方のセミナーに臨みました。いわゆる”士業”のかたです。たぶん、年収も8ケタ。人が聞いたら「良いお仕事ですね」といわれるでしょう。実際にお会いしたみなさんは、立派な方達ばかりでした。
 彼らの仕事も、基本的にはプロジェクトです。その都度、自分よりも経験の少ない同僚とチームを組んで、お客先へ乗り込みます。このあたりはIT系のプロマネのみなさんと共通です。違いは、クライエントから「先生」と呼ばれることぐらいでしょう・・・・
 ただし、彼らもラクではありません。チームメンバーは、頻繁に入れ替わります。また、メンバーも先生ですから、おそらく「いつでも辞めてやる」態勢でしょう。扱いにくいに違いありません。多くのみなさんが苦労していました。メンバーが働かない苦労では、IT業界と同じか、ちょっと大変かも。こういう現場にこそ、影響力の法則は必要なのです。
 今回お会いした先生方の中で力を発揮している人は、ひとことで言えば、覚悟できている、という印象でした。よい職業ほど、その専門性に固執したくなります。たとえば、20世紀アメリカ文学の研究者なら、ずっとそれをやっていたい。プロ野球のスターなら、引退したくない。しかし、現実世界はそれを許しません。経験を積んだ者は、組織のリーダー、若手の教育者の役割を期待されることが多いものです。「学部長に」「コーチに」と求められます。そのときに、専門家としての役割に見切りをつけて、リーダー、育成者としての役割を受け入れるかどうか。これはなかなか難しいチャレンジですが、結果的に仕事の成果をあげていくうえでは、逃げられない現実なのではないでしょうか。
 この現実と向き合うことが、影響力の前提になるように思います。

2009/03/17

固い決意

 3月、卒業の季節です。今年は私の授業の履修者が初めて卒業します。先日すでに銀行に就職が内定している学生から、嬉しい便りが届きました。卒業論文が評価され、優秀論文集に載ることになったのだそうです。すごいですね、まだ読んでいないので、楽しみにしています。
 彼女にとっては大きな変化のときです。就職活動、卒業、就職と相次ぎます。この時期に何を学んだのでしょうか。いわく、「固い決意」があれば難しいこともなんとかなる、だそうです。なるほど、早い時期から銀行で営業活動をしていきたいと言っていました。厳しい仕事だと思います。でもそのリスクを恐れぬ態度は、銀行の幹部さえも動かしたのでしょう。また、卒業研究に集中して望み、先生の指導を仰ぎ、すぐれた論文を書くにも、固い決意があってこそでしょう。影響力の土台のひとつには、この「固い決意」が欠かせないと思います。
 また学生から学ばせていただきました。

2009/02/27

中途採用のマネジャー

 中と採用されたマネジャーのお話をうかがいました。同業他社から来たとはいえ、扱っている製品とマーケットには詳しくなく、当初部下からは総スカン。そのうえ就任したときは、部下たちは二つの派閥に分断されており、そこに競合会社から落下傘でおりてきた彼は、大変苦労されたそうです。
 このかたの立場を考えてみましょう。部下が動かなければ、ビジネスの目標を達成できません。ところが、部下は派閥抗争に明け暮れている。ビジネスの現場の情報も部下から入ってきます。会社を辞めてきているので、キャリアの危機です。早く結果を出さなければ!そのためにも、部下から認められない状況を早く脱しなければなりません。
 部下はどうみているでしょうか。自分の派閥の勝利にもっとも関心があるかもしれません。競合会社に対する自分たちの優位を証明するために、上司を無能にしたいかもしれません。少なくとも、上司の本気度合いは知りたいでしょう。
 そういう意味で、この方が最初の3ヶ月エネルギッシュに振る舞ったのはよかったのではないでしょうか。結果的には、数ヶ月で人心を掌握されたそうです。新しいキャリアをそんな厳しい状況から始めなければならない人は、転職市場が拡大するにつれて増えていくでしょう。