2008/06/02

「影響力の法則」続編


 「影響力の法則 現代組織を生き抜くバイブル」は、おかげさまで多くのみなさんの元にお届けしてきました。なかには「本当に役立っている」といってくださる方がいらっしゃいます。嬉しい限りです。
 この秋を目標に、翻訳していない残り8章の邦訳を出版する予定です。プロジェクトを動かす、変化への対応、など難しい状況での対応について書かれた応用編。出版は再び税務経理協会です。今日、税務経理協会を訪れ、常務の大坪克行さん、編集者の新堀博子さんと続編の相談をしてきました。話していると、いろいろなアイデアが湧いてきます。実はこれも影響力。他者のアイデアに、お互いに触発されていますからね。どんなものができるのか、楽しみです!

2008/06/01

門前仲町と成田山


 20年来の友人、久保田浩史君と、門前仲町でいっぱいやりました。久しぶりに歩いてみると、実に懐かしい感じの街ですね。ここに成田山があることは忘れていました。富岡八幡宮と並んでいます。深川の街の多くのみなさんが、不動明王の姿を仰ぎながら、自分を励ましてきたのでしょう。そうしてあの商店街が続いているのではないかな。

プロジェクトリーダーの憂鬱

 ソフトウェア開発のプロジェクトリーダーの方とお話ししました。これまでに色々あって、アフターセールスのチームリーダーと折り合いが悪いそうです。彼の開発が遅れて、アフターセールスチームはお客からさんざん文句を言われてしまったのですね。
 その問題は解決したのですが、そのあとです。なんとなくわだかまりがある。不信感を抱いているのを感じる。そのため、何か依頼したいことも躊躇われて、逆に相手に妥協してしまうことがしばしばだ、というのです。
 カレンシーの交換、という観点で説明すると、よく分かりますよね。相手にネガティブなカレンシーを渡してしまっているので、そのあと何となくカレンシーの埋め合わせをしているという状況です。うーん、きついですよね。こういう相手が何人もいたら、出社するのが嫌になってします。同僚が、借金取りのように見えるでしょう。それで、利息だけ払い続けている。
 さて、どうするか・・・。ここは一括返済した方がよいでしょう。「ごめんなさい」をはっきりいうことです。そのうえで、これからあなたとうまくやっていきたいが、どうしたらよいか、と尋ねてみてはいかがでしょう。このような思い切った歩み寄りは、相手の意表をついて、ぐらっとくる可能性を高めます。
 彼が、もっとラクに仕事できたらいいな、と心から思いました。がんばって!

2008/05/29

再開

 ずいぶんご無沙汰してしまいました。
 この間、影響力の法則セミナーを立ちあげました。これまで数十名の方に参加していただき、みなさんそれぞれに少しでもお役に立てただろうか、と振り返っています。
 今週は、福井市のオレボビジネススクールにて、ケースリードをして参りました。現地のビジネスリーダーのみなさんが参加され、影響力の法則のケースをディスカッションするのです。みなさんのお話しをうかがっていると、やっかいな相手であってもカレンシーの交換を進めることによって、ものごとが動いていくのは、どのような状況でも同じと確信します。どれだけカレンシーを交換したかで、大きな仕事をするとき人が動くかどうかの差になると、あらためて思いました。
 昨日は、私が週1回授業をしているフェリス女学院大学の建学の理念、For Othersについて、うかがいました。フェリス女学院は創立140周年を控えた、日本で最も古い女子教育機関のひとつです。For Othersは、創立後数十年を経て定まった理念とのこと。私はこの理念が、小規模な私学を継続させてきたのだと感じていました。おもしろいのは、この理念が意味するものです。いわく「他者のために」というよりむしろ「他者に向かって開かれていること」なのだとか。このお話を「影響力の法則」で説明すれば、これも他者に気持ちよくカレンシーを渡すことを示しているような気がします。キリスト教倫理的には、無償の愛といえるかもしれません。