2008/07/01

プログラムファシリテーター

 先日、ある会社で実施したプログラムは、大反響でまた実施できることになりました。ありがたいことです。
 セミナーなどのプログラムで、参加者の意欲を引き出すために、ここでもまたカレンシーの交換をしています。学ぼうという意欲さえ持てば、人は概ね成長する、というのが私のひとつの信念になっています。ですから、学びたいという意欲を高めるところに、プログラムの前半は腐心します。具体的には、プログラムの概念がわかりやすいようにいろいろな喩えを使いますね。この喩えがカレンシーになるようです。こちらが歩み寄るからでしょう。そのときに参加者の反応を見ていることがポイントです。うまく受け止めているようならOK。必要があると思えば、他の喩えも使う。カレンシーは受け取って初めて価値があるので、反応を見るのはとても大事です。こうして何のテーマかが分かれば、あとは生きた情報をもっている人たちを繋ぐ。今度は他の参加者の情報がカレンシーになる。プログラムでの最大の価値は、他の参加者とのであいかも知れませんよ。
 実は過去20年、私はこれをほとんど無意識にやってきました。おそらくご同業のみなさんの多くもそうでしょう。影響力の法則と出会ってからは、とくにこの交換を意識してファシリテーションしています。このような考え方は、みなさんの会議などにも使えます。会議の参加意欲を高めれば、よい討議になるというもの。ぜひお試しください。

日経ヒューマンキャピタル2008 出展します

 日経BP社主催の「日経ヒューマンキャピタル2008」に出展します。3日間で40,000人に近い来場があるイベント。できる限り多くの方に「影響力の法則」に触れていただければと考えております。7月23日〜25日に東京国際フォーラムで開催されます。ぜひみなさんお越しください。
 ただ、ひとつお詫びが。このイベントの中、7月25日17:00〜18:00にワークショップを開催します。タイトルは『あの上司さえ動かす、リーダーの秘密ー「影響力の法則」』です。こちらが昨日、みなさんに告知する前に満席になってしまいました。がらがらの会場で私がひとり寂しく話すのかも、と思っていただけに、正直に言えばほっとしましたが、席がなくなってしまうとは本当に申し訳ないです。
 ご興味のある方には、直接オフィスにうかがってお話しさせていただきます。お申し付けいただければ幸いです。
日経ヒューマンキャピタル2008
インフルエンス・テクノロジーLLC

よろしくお願いします!

2008/06/30

紙一枚

 今朝の日本経済新聞に、住友商事加藤進社長の若かりし頃のエピソードが書かれていました(2008年6月30日朝刊13版11面)。今は社長となられた加藤氏ですが、若いときは大きな失敗もあったとのこと。それを忘れずに、自分の仕事と人生の糧にされているのだな、と記事を読んで感じました。私たち忘れてしまって繰り返すことが少なくありません。それだけにその人が覚えていることには、その人の人生の価値を感じます。
 このようなお話しです。オーストラリアの会社に針金を売った。ところが品質問題でクレームとなった。加藤氏はその解決策を1枚の紙に書いて、製造会社の社長に渡した。このやり方が、社長を怒らせてしまった。ここで加藤氏が学んだことは、住友商事の自分にとっては、小さなクレーム処理だったろうが、従業員50人の小さな会社の社長さんから見れば死活問題だ。相手が必死になって再発防止策を考えていたのに、紙一枚で解決しようとしていた自分はいたらなかった、ということです。このエピソードには、仕事に対する真剣さ、相手の立場に立った努力、信頼関係の重要性、などが示唆されており、私はいい話だなあと感じました。
 さて、これをカレンシーの交換で考えてみる。真剣に仕事をしたにもかかわらず品質の問題を起こした社長は、必死だった。自分の何が悪いか分からない。病名の分からない症状と同じです。このままでは会社をつぶすかもしれない。だから必死。必死で努力している人に、紙一枚は大きなネガティブカレンシーとなったのでしょう。そんなに軽く考えないでくれと。これではポジティブなカレンシーになり得ない。こちらも必死で考えないと。
 これはもちろんお客に対してだけの問題ではありませんね。部下に対して、配偶者に対して、子供たちに対して、知らず知らずのうちに軽くあつかってしまいがち。それでは、彼らが真剣に応えなかったとしても仕方ないんじゃないかなあ。加藤氏はこの後社長にまでなるのだから、お客だけでなく同僚や部下にも真剣に応えていったのではないでしょうか。住商400年の重みはこんなところにも見られるといってもいいかな。
 自分も紙一枚、はらりと渡してすまそうとしていることがないだろうか・・・・

2008/06/29

親に対する教師の影響力

 昨日は、大学院の同窓会(クラス会)に参加してきました。私はカウンセリング専攻でしたので、同級生には教育関係者が少なくありません。教授を除く集まった9人のうち、学校関係者は6名。私のように非常勤で教えているのとはちがってみな専任で、高校、大学、教育委員会で活躍中。こういう機会でないと、学校の先生の話しは聞けません。学校の現場は本当に大変のようですね。生徒にも親にも振り回されている、といっていいのか。
 生徒を動かすのに、どのようなカレンシーが効くでしょうか?うーん、なんでしょう。将来ある若者が、大人に何を求めるかで考えたらいいいのではないかな。具体的には・・・ビジョン?正しさ?厳しさ?・・・みなさんはどう思われますか?
 一方親はどうでしょうか?まずは、現在のご両親の多くが見ている世界を理解する必要があるでしょう。ひとことで言えば、余裕がない。目の前の、それも人から与えられた課題に一生懸命向かっている。ひとつの課題を達成すると、また次が来る。というより、課題を達成する前に次が来てしまうので、できの悪いまま次に進まなければならない。息つく暇がないばかりでなく、雑になりがちな仕事から達成感などなかなか味わえません。子育ても、そのような与えられた課題のひとつに過ぎないのかなあ。やりとげた感がないと、自信が生まれないのではないでしょうね。自信がない、不安。だから落ち着かない。
 さて、本当に心から自分を理解し、共感し、励ましてくれる人がいたら、落ち着けるかもしれない。親が不安を低減できれば、親と教師の間にもっと協力関係を築けるかもしれない。親にこそカウンセリングが役立つのかもしれない。などと、思いました。とはいえ、そんなことしたら、ただでさえ提出書類が増えて手一杯の教員たちに、なお一層負荷がかかる。これが現実的なのか・・・
 現実的かどうかはともかく、まずは本当の問題をつかまなければいけないなあ、でも簡単じゃないなあ、と思いました。